1997 8/26
デモンストレーションバトル”DOG FIGHT"
(大阪ベイサイドジェニー)

はじめまして、私ことDr.Kがこれからデストロイドロボットの歴史的瞬間を当時の背景も含めて解説していきたいと思います。

当日はガバのライブ&DJを中心にイベントが進行した。フロアいっぱいにランニングダンスをする客をしりめに、片隅で準備をする。リハーサル時にも電波の障害が発覚した能島氏のマシンはエンジン駆動型の車椅子。チーム渚はおもちゃのピッチングマシン搭載の分離型ラジコンで3人程で操作を行う。そして私のGEEGAA(一番大きい)。けたたましいサイレンの音で第一回目のバトルロイヤルは開始された。おおきなハコとはいえすぐさま廃棄ガスが全員の鼻や喉を刺激する。バックにはガバサウンドが大型スピーカーから流れ出す。まるでサンダードームだ。記念すべき第一撃は車椅子マシンのタックル。だがGEEGAAが巨体から繰り出すチョップはあまりにも遅かった。誰かが叫ぶがエンジンの音がかき消してしまう。チーム渚のマシンは2体のロボの間をちょこまかと潜り抜ける。ガバとは対照的にローテンポなバトルが続く。片輪が駆動不能になった車椅子マシンがフロアを怒り狂ったように回転中。突然、GEEGAAの後部から煙が沸き上がったのである。コンプレッサーのモーターが焼き付き戦闘不能に。そしてバトルの終焉を告げるサイレンが鳴った。約15分間の戦闘後、フロアに巻散らされた部品やオイルを前に唖然とする者やビール缶を投げる者、奇声を上げる者たちがいた。